どうしたら子どもを自立に導けるのかしら?
「放任主義」って大丈夫?
「過干渉」でもなく「ほったらかし」でもないちょうどいい子育てがしたいな
「放任主義」は「ほったらかし」と何が違うの?
- 「自立子育て」とは?
- 「放任主義」ってなに?
- 「放任主義」と「ほったらかし」の違い
- 「放任主義」のメリット・デメリット
- 自立に導く具体的なサポート方法
- 「放任主義」が「自立子育て」に向いている理由
今回はこのような疑問にお答えします。
この記事を読むことで、「自立子育て」と「放任主義」の大切さがわかります。
そして、「放任主義」の良さを子育てに取り入れることで無理なく「自立子育て」に導くことができるようになりますよ。
「自立子育て」とは?
- 「自立心」とは
-
他の力や支配を受けないで自力で物事をやっていこうとする心構えのことをいいます。
子育てのゴール・目標は「自立」です。
親がいなくても一人で自立し生きていけるようにすること。
自分のことは自分でできるようにし最終的には社会の中で働き収入を得、経済的にも親から自立して自分の人生を歩んでいけるようにすることが「自立子育て」のゴールです。
そのために、子どもの好き・やりたいことをやらせてあげる。
そんな「自立心」を育む環境を整えてあげることが大切です。
「放任主義」とは?
放任主義の子育ては、子どもが将来自立できるためのしつけやルール、マナーを教え導き身につけさせていることが前提です。
親の過干渉(手出し・口出し)は極力せず、子ども自身に考えさせ選択させる教育方針。
親子の信頼の上での見守りです。
「放任主義」と「ほったらかし」の違い
- 「放任」とは
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干渉せずにほうっておくこと
成り行きに任せておくこと
- 「ほったらかし」「放置」とは
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ほうったままにしておくこと
また、置きっぱなしにしておくこと
「ほうっておく」ことはどちらも共通しています。
ですが、同じに思える「ほうっておく」にもどのような心がまえや関わり方、接し方を意識しているかによって結果は大きく変わってきます。
「放任主義」のメリット
- 自分で考えて行動できるようになる
- 目標や信念を持てるようになる
- 他人を尊重することができる
- 好奇心が旺盛になる
- 自分軸がつくられる
① 自分で考えて行動できるようになる
放任主義の子育てをすることで自立心が高まります。
自立心が高まると自分の意見や主張を入れながら行動できるようになります。
たとえば、自立心が育っていないと何かを決めるときなど他人の意見に流されることが多くなりがちです。
一方、自立心が育っていると自分の意見や主張ができたり他人の意見に流されるということが少なくなります。
とはいえ、何でもかんでも自分の意見や主張を押し通すという意味ではありません。
その場の状況に応じて適切な対応をしていける柔軟性を持ち合わせています。
② 目標や信念を持てるようになる
放任主義の子育てをすることで自立心が高まると子どもは自分の目標を自分で決めます。
そして、その目標に向かってどのように努力していけばいいのか、どのように取り組めばいいのか、を考えられるようになっていきます。
たとえば、受験や就職など大きな選択をするようなとき。
このようなときに自分で決められるのか、それとも親や先生の意見に丸っと左右されてしまうのか。
それは、自立心が育っているか否かで大きな違いとなって現れます。
わが家の子ども達は中学受験と大学受験を経験しています。
どちらも親から強要したわけではなく、子ども自ら「中学受験したい」と決めて話してくれました。
その時に私たち親がしたことは塾の見学に連れて行ったことくらいです。
塾選びも子どもにさせました。
大学選びは今でも忘れられません。
いつものように息子を駅に迎えに行ったときのことです。
後部座席に座ってほどなくして「医学部に行くことにした」と宣言してきました。
わが家から医学部に進ませるには学費を考えたら必然的に国公立になります。
息子は何も言ってはきませんでしたが、一瞬で私は「国公立」の覚悟を悟ったのです。
私は「わかった。そう決めたのなら頑張り!お母さんできる限りの応援するからね」
運転しながら後部座席に座っている息子にそう話した記憶があります。
このように、自立心が育っていれば、自分の目標に向かって自分で判断し決めることができます。
③ 他人を尊重することができる
放任主義の子育てでは基本的に子どもの意思を尊重します。
自分の意見を尊重されて育つと自然と他人の意見も尊重できる人になります。
一方、否定され続けて育つと他人のことも否定しがちです。
さらに今は「多様性」の尊重の時代とも言われてきています。
人や環境、生まれ、言葉、習慣などあげればキリがありませんが人によって考え方が違うということ、違ってていいということも理解でき誰もが尊重されていいということが自然と身についています。
④ 好奇心が旺盛になる
「あれはダメ」「これもダメ」と言われて育つと人の顔色をうかがう癖がついてしまいます。
ある程度制限のゆるい「放任主義」で育つと少々のことで人の顔色をうかがったりまわりを必要以上に気にしすぎることがありません。
子どもらしく伸び伸びと育つことができます。
そんな風に子どもは好奇心が旺盛で自分の好き、やりたい、に素直という特徴があります。
子どもの可能性を伸ばすもとになる「好奇心」は大切にしたいですね。
⑤ 自分軸がつくられる
自分がやりたいことをやって上手くいった経験、いわゆる成功体験を積み重ねると自分に自信が持てるようになり自己肯定感も育ちます。
自分はどうしたいのか、どうありたいのか、もわかっていてありのままの自分にOK!を出せます。
自分を認めてあげることができ、自分らしい生き方ができるようになっていきます。
自分にとって心地良い選択をしながら自分の「軸」はつくられます。
「放任主義」のデメリット
- 「ほったらかし」と勘違いされがち
- 愛情不足と感じることもある
- 加減が難しい
① 「ほったらかし」と勘違いされがち
「放任」も行き過ぎてしまうと「ほったらかし」との区別がつきにくくなってしまいがちです。
ほったらかしや放置の子育ては子どもに無関心であったり将来自立できる子どもに育てるために必要なしつけ・ルール・マナーの教えや導きを欠いているものです。
これは信頼・見守り・愛情が欠如しています。
わかりやすいたとえがゲームです。
放任主義の子育ての場合、ゲームをする時間やゲームの種類など家族のルールのもとで許可しています。
わが家はゲームは1時間までと決めていました。
ルールを破ったら一定期間ゲームはできないというペナルティを決めていましたので子ども達は時間厳守していました。
ゲームもスマホもはじめが本当に肝心です!
一方、放置・ほったらかしの場合は何時間ゲームをしていようがどんなゲームをしていようが関心がなくほったらかし。
ルールもなく確認もしていなかったりします。
これでは子どもは野放し、好き勝手し放題になってしまいますよね。
信頼・見守り・愛情のもと必要な教えや導きがあることが大きな違いになります。
② 愛情不足と感じることもある
普段から子どもとのあいさつや会話といった信頼関係があれば愛情不足の心配はありません。
ただ、そのようなコミュニケーションが不足している場合、子どもは寂しい思いを感じているかもしれません。
子どもに安心感を感じさせるようにわかりやすく愛情表現や声かけをしていく必要があります。
③ 加減が難しい
「放任主義」と「ほったらかし」は加減が難しかったりします。
「放任主義」のつもりがいつの間にか「ほったらかし」になってしまわないようにしたいもの。
気をつけるところ、譲れないところはしっかり持ちながら子どもを信頼し尊重してあげるようにしましょう。
子どもを自立に導く具体的なサポート方法
自信が持てる子に育てる
自分に自信がないことで自分の意見が言えなかったり行動に移せなくなります。
そうならないためには、自分の思いが話せたりやりたいことをやれるように自信をつけさせてあげることが必要です。
結果ばかりにフォーカスせず頑張っている姿や集中して取り組んでいる姿をみとめて褒める。
「何かかができるからすごい」という根拠のある自信だけでなく「そのままのあなたでいいんだよ」という根拠のない自信をより大切にしてあげる。
そうすることで子どもは自分に自信が持てるようになっていきます。
危険なことや迷惑をかけることは叱る
「放任主義」子育てはなんでも尊重ししているわけではありません。
危険なこと、迷惑をかけてしまうことや行為に関してはきちんと叱ったり教える必要があります。
この場合、一方的に叱ったり怒ったりするのではなく子どもの話しを最後まで聞き、なぜやってはいけないことなのかをわかるように説明することが大切です。
子どもが理解できる言葉で噛み砕いてゆっくりと話してあげましょう。
親子の信頼関係を築く
子どものことを受け入れみとめ、ゆるす。
そんな親の愛情のもと、信じて見守ることで親子の信頼関係は強くなっていきます。
「放任主義」が 「自立子育て」に向いている理由
そして、もうひとつお伝えしたいことがあります。
それは、
“子どものため”と思ってお母さんが自分の好きなことをやってほしい!のです。
なにかを子どもに残そうとか、与えようとか、教育をしよう、ということよりも、お母さん自身が自分の好きなことをする!
好きなことをやってるときって大人・子ども関係なく誰もが楽しそうで輝いていますよね。
そんな好きなことをやっているお母さんの背中を子どもに見せる!ってことなんです。
子どもにとって親から与えられたものってあくまでも黙ってても降ってきたものです。
でもお母さんが好きなことをやるようになると、これまで子どもに注がれていた時間も降ってくるものも減りますよね。
「あれ?なんだか最近お母さん何もやってくれないな」って思ったら子どもは自分で何かを取りに行こうとします。
実はここで「自立心」が育ちます。
私の場合は好きなことが仕事でしたが、自分の仕事に夢中になると必要なこと以外はあまり子どもに目がいかなくなります。
すると、自然と子どもは親のことをあてにしなくなるんですよね。
自分でできることは自分でするようになります。
これが子どもを自立に導くためにもお母さんは自分の好きなことをやった方がいい、という理由になるのです。
お母さんは、自分をごきげんにする!
自分を優先させる!
ということにもつながっています。
だから、お母さんは子どもの成長を横目に見ながら好きなことをやる!ということを自分に許可してぜひ、実践して見ましょう。
こんなに簡単に子どもが自立する方法はないと思いますよ。
まとめ
「放任主義」と「ほったらかし」は一見似ているようでまったく違う!ということがお分かりいただけたのではないでしょうか。
しかし、「信頼」のうえの「放任主義」のはずが無関心の「ほったらかし」になってしまわないように気をつけたいもの。
お母さんの視界の片隅に子どもの姿がある状態。
子どものことをじっと見張っていなくてもなんとなく気にできる状態。
そんなよい加減で見守る「放任主義」の子育てをすることで無理なく自立子育てへと導くことができるようになりますよ。
今日の内容が少しでもあなたの子育ての気づきやヒントになれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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